2022年04月01日
令和4年4月1日入学式での校長式辞全文を掲載いたします。
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呉竹医療専門学校に入学されました皆さん、おめでとう御座います。呉竹医療専門学校、校長として皆さんの入学を心から歓迎いたします。
また、学生の皆さんを今日まで支えて来られた保護者やご家族の皆さまに、心からお慶びとお祝いを申し上げます。これからの3年間は、人生の方向性を決定する上で大切な、また悩みや苦しみの多い期間でもあります。私たち教職員は、各自が自らの課題を自覚し、医療人として生きる道を切り開いて行けるよう、全力で支援してまいります。保護者やご家族の皆様におかれましても、ご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い致します。
只今入学を許可しました157名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
ここ大宮校は2009年開校のまだ若いキャンパスではありますが、本学、呉竹学園は間もなく開校100周年を迎える由緒と伝統のある学校です。皆さんには伝統を受け継ぐだけでなく、皆さんの若いエネルギーを注ぎ込んで呉竹学園を更に発展させてくれることを期待します。
新入生の皆さん。学ぶことの意義について考えたことがありますか。今日までの勉強は「やらされるもの」と捉えて来たと思います。これからは自らの目標を実現させる為の手段で、人の為ではなく、自分の為に知識を吸収します。受け身ではなく自ら「やり甲斐」や「面白み」を感じながら取り組む自発的な姿勢が欠かせません。これから皆さんは医療に携わる人を目指しますが、まだ漠然としたものだと思います。コロナ禍が収束した後、どんな世界がやって来るでしょうか。医療の世界にも大きな変化が訪れると思われます。
将来はどの道に進もうか、ポストコロナの世界に思いを馳せながら想像してみて下さい。いまは考え付かないでしょうが、これから学びながら自分はどの分野を目指して行くかイメージを広げていきましょう。人生の選択肢を考え抜き、学び方や生き方を選ぶことはあなた自身に託されています。いまは不安や悩みがあるでしょうが、恐れる必要はありません。人生の先輩もこの学校の卒業生も、みなが歩んできた道なのです。
では、未来を想像し、決断する力を鍛える為に参考となる方法を紹介します。ジャーナリストでもある東京工業大学の池上彰教授が次のように述べています。
まず、読書を勧めます。文学、小説、歴史、科学などジャンルを問わず興味を持ったもの何でも構いません。1日30分でもよいのです。スマホを眺める時間を減らせば作り出せる時間です。本の入手には地域の図書館を活用しましょう。学内にも図書室があります。
もう一つは、友達や家族、先生と自分の考えを話し合ってみましょう。会話を試みることで自身の頭の中の整理にも繫がり、また、他の人の価値観や多様性にも触れることができます。
まずは自己紹介から始めてみましょう。自己紹介をすることで自分自身を見つめ直す機会にもなります。一つの思いやりに満ちた言葉や行動は、次の思いやりのある言動に繫がり、その輪は確実に広がっていきます。相手に感謝の気持ちと思いやりを持って接し、その上で自立した一人の医療人としての人格形成に努めてください。我々教職員も、皆さんにとってこの3年間が人生の基盤となる重要な時期であることを認識し、しっかりと支援していくことを約束します。
最後になりますが、これから始まる3年間の学生生活は長いようで短いです。一日一日を大切にして、自らの未来を切り拓いて下さい。皆さんの大きな成長を願って、式辞とします。
令和4年4月1日
呉竹医療専門学校 校長
松原 哲