令和3年4月1日に挙行いたしました入学式における、式辞の全文を掲載いたします。

 

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式辞

 

呉竹医療専門学校へ入学された皆さん、おめでとうございます。

呉竹医療専門学校、校長として皆さんの入学を心から歓迎いたします。

また、学生の皆さんを今日まで支えて来られたご家族や保護者の皆さまに、心からお慶びとお祝いを申し上げます。

 

本日、156名の学生の皆さんが、晴れて呉竹医療専門学校の一員となり、医療に携わる者を目指して、新たな学生生活が始まりました。本学、学校法人呉竹学園　呉竹医療専門学校は2009年に開校したまだ若い学校ではありますが、呉竹学園はここ大宮校と、本部のある四谷校と、新横浜校の三つのキャンパスを持ち、間もなく開校100周年を迎える由緒と伝統のある学校です。皆さんには伝統を受け継ぐだけでなく、皆さんの若いエネルギ−を注ぎ込んで呉竹学園を更に発展させてくれることを期待します。

 

本学の教育理念に『全人的医療を施すことのできる医療人を育成する』とあります。「全人的医療」とはいったいどのようなものなのでしょうか？ 大辞林で調べてみると、「特定の部位や疾患に限定せず、患者の心理や社会的側面なども含めて幅広く考慮しながら、個々人に合った総合的な疾病予防や診断・治療を行う医療」とあります。

なかなか難解な、雲をつかむような目標ではありますが、新入生の皆さんには、医療従事者になる為にまず大切にして欲しいことを、２つ伝えておきます。第一は「人を思いやる気持ち」です。患者さんは身体と心も病んでやって来ます。どんなに体の苦痛を取り除いても、治りきらないことがしばしばあります。逆に、体の病は治し切れなくても、心が癒やされると楽になったと喜ばれることが少なくありません。　まずは身近な相手、クラスメイトをお互い尊重することから、「思いやる気持ち」を育てて行きましょう。

二つ目は、自分の未来をイメ−ジしましょう。どんな医療人に成りたいか、まず、こういう人に成りたいという目標を立てて下さい。勉強が進むにつれて、目標は大いに変えていって下さい。それは自身が上達したことを表します。

 

最後に、学生の特権を伝えておきます。『知らない事を、知らない』と言えることです。社会に出ると「知らない」は、なかなか言えなくなります。知らない事を発見することは素晴らしいことです。ただし、そのままにせず、知っておくことが大切です。

それから、「質問をする」権利です。学んでいると疑問が湧いて来ます。ナゼ、ナニ、は放置せずにまずは図書館やインタ−ネット等で調べてみましょう(注1）。それでも疑問が残ったら、先生に質問して下さい。

 

長いようで短い３年間の学生生活です。

一日一日を大切にしてください。

充実した日々が過ごせますように、全力で応援します。

 

 

令和３年4月1日

呉竹医療専門学校　校長

松原　哲

 

（注1）インタ−ネットを利用しての検索には、正しい情報であるかどうか、常に注意が欠かせません。正確な医療情報の一つを紹介しておきます。

メルクマニュアル(日本版：MSDマニュアル家庭版 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/  )