2016年07月30日
鍼灸学校の学生さんや今後入学を検討されている志願者の皆さんは、今まで鍼灸院での衛生環境について考えたことはあるでしょうか?もしかすると、鍼灸での技術や知識ばかりに意識が向いているかもしれません。
鍼灸院も医療施設である以上、衛生的な環境整備は非常に重要です。
今回は、施術所専任職員・佐俣より、衛生環境の整備における当附属施術所(はりきゅう)での取り組みについてお話しいたします。
「近年、医療サービスという言葉も定着してきました。当附属施術所では、”医療施設としての衛生感”と”医療サービスとしての清潔感や環境整備”、この両者を共に大切にしています。
現在の鍼灸においては、使い捨て鍼の使用やシャーレなど用具の洗浄・滅菌、施術者の手洗い・消毒、施術部位の消毒などの感染予防対策は常識となっています。当施術所においても、“医療施設としての衛生感”には充分に注意を払っています。これらの他に、次亜塩素酸ナトリウム溶液にてベッドやワゴンなどを拭き細菌やウィルスの繁殖を防ぐ、刺鍼時に指サックやグローブを使用し院内感染予防に努めるなど、施設独自の予防対策も行っています。
また一方で、清潔感や環境整備も、医療サービスとして非常に重要です。当施設での“清潔感”についての取り組みの一例は、ワイパーモップでまめに床拭きを行う、患者着やタオルは清潔に保ちキレイに整頓する、施術者同士で身なりを注意し合うなど、一見すると当たり前のことに注意を払うよう心がけています。更に“環境整備”については、季節に応じた快適温度を保つため、患者さんの様子を伺いながら教職員・研修生と相談し空調や換気を常に気に掛けるようにしています。
どんなに素晴らしい技術や知識があっても、清潔感のない施設、施術者だった場合、患者さんからの信頼はどうなるでしょう?いずれも衛生に対する心構え一つで変えられるものばかりです。
今後臨床に立つ皆さんも、患者さんの立場に立って、施設ごとでの最大限の衛生感、医療サービスを考え実践してほしいと思います。」
これからも研修生と共に、患者さんへ貢献して参ります。
報告:附属施術所(はりきゅう)佐俣 忍、藤田 洋輔