2015年09月29日
在校生・卒業生の皆さん、国民における有訴者率の高い症状はご存知でしょうか。
国民生活基礎調査(厚労省)によると、男女とも上位の疾患に腰痛・肩こりなど運動器疾患が多いことが報告されています。
つまり運動器疾患は臨床上よく見られ、まず病態の鑑別が求められる疾患と言えます。
公益社団法人日本鍼灸師会が実施している「鍼灸臨床研修会」(以下:臨床研)では、鍼灸師に対して日常臨床で多く扱う運動器5疾患(腰痛、坐骨神経痛、膝関節痛、頚・上肢痛、五十肩)への病態・問診・検査・病態把握について、鑑別能力向上のための指導を行っています。
臨床研は今年で第35期となる伝統ある研修会です。今年度は9月19日から21日までの3日間で行われ、本校からも三浦洋先生が総合指導員として講義を担当し、また筆者も助手として参加いたしました。
昨年度から臨床研と一緒に開催されている「卒後フォローアップセミナー」(1日)では、鑑別能力の向上に加え、日本鍼灸師会にて症例集積された臨床の実際もレクチャーされています。今年のテーマは膝関節痛で、本校からも研修生3名、卒業生1名が参加しました。
参加した研修生からは「実技を中心に丁寧なレクチャーを受ける事ができ、質疑に対しても解剖の基礎から分かりやすく説明を聞くことが出来た」との報告がありました。
在校生・卒業生の皆さん、運動器疾患は臨床で遭遇する可能性の非常に高い疾患です。
来年度の受講を、是非ご検討ください。
今後も本校教員は、教育現場の外からも鍼灸医療の質の担保を目指していきます。
報告:はりきゅう施術所 藤田 洋輔