コミュニケーション(communication)とは「表情やメディア(言葉など)を通じて情報を共有すること」、「情報を、発し合い、受け取り合いする交わり」を意味する言葉で、日本語では「意思疎通」などと訳されることもあります。お互いの「情報の共有」、「情報の交換」をすることで、表情やメディアに対する共通理解が必要です。人の発する言葉には様々な意味が込められていて、同じ言葉でも発する「時」と「場合」により全く反対の意味になることさえあります。余り良い例ではありませんが「馬鹿」という言葉について考えてみます。先ず字句通り「相手を蔑み、軽蔑する」意味で使われる場合があります。一方で親しい間柄で相手を深く思いやり、相手の置かれている立場を心から心配しているときに「お前は馬鹿だな_ア−」などという場合もあります。また、自分に対して使う場合では、相手の期待に応えられず、自分の能力のなさを恥、申し訳ないと思っているときに「馬鹿で申し訳ありません」などと使いますし、逆に、相手より自分を高みに置き、相手を蔑み、軽蔑するときや相手の意見に不同意で、言っていることが理解できないふりをして「私は馬鹿ですから」などと使う場合もあります。これらの意味を聞く側が正しく理解するには、話している人の表情はもちろん、態度、声の抑揚、前後の文脈、話し手との立場の上下関係、能力差、会話が行われているときの話し手の感情、話し手の置かれている環境など様々な要素を思考に入れなければなりません。メールやブログなど文字だけの表記では、これら発信者の言葉を正しく理解するための多くの要素が失われていて、真意が伝わらないことが多く見受けられ、サイトやブログの炎上はこのことに起因する場合が少なくないと考えています。

　優れたコミュニケーション能力とは前述のような様々な会話の環境を考慮したうえで相手の発する言葉を理解する能力を持つと共に、自分も相手の理解の仕方に十分配慮した言葉を発することができる能力を持っていることだと考えています。自分の意志を正しく伝え、相手の真意を正しく理解することが会話の主な目的です。意図を隠した発言や相手の真意を理解する努力をせず、言葉の不備をあげつらって相手を罵倒したり非難したりするばかりでは殺伐とした世の中になります。人間の「意思疎通」を図る手段の多くが言葉によって占められていることは事実ですから、このツールを正しく使いface to faceでコミュニケーションを図る機会を増やすことが潤いのある豊かな社会を築く原動力となります。

（文：呉竹医療専門学校　校長　細野　昇）

【メッセージ】

 医療、介護、健康産業、スポーツの現場など、東洋医学（はり、きゅう、あん摩マッサージ指圧、柔道整復）の技術と知識を生かせる領域は大変広く、将来に向けた大きな可能性があります。多くの仲間や先輩、そして信頼できる師との出会いを通じて、人間としても成長のできる分野です。「ひとのためになりたい」という志があれば、誰にでも、何歳になっても、学びの門は開かれています。卒前・卒後ともできるだけ多くの体験をして、その中から自分が真に輝ける世界を見つけて下さい！

 卒業したらすぐに活躍してほしいから、呉竹医療専門学校では、Ⅰ部（昼間部）に全日制を導入。姉妹校（東京医療専門学校、呉竹鍼灸柔整専門学校）で培われたノウハウを生かして、効率よく国家試験対策を行いながら、在学中に臨床力を目一杯向上させるための授業を用意。Ⅰ部でトコトン勉強して、３年間で３歩先行く技術を修得。演習を中心とした実践的な授業で腕を磨けます。

 働きながら効率よく資格を取得したい方。呉竹医療専門学校には鍼灸科と柔道整復科にⅡ部（夜間部）を設置しています。姉妹校（東京医療専門学校、呉竹鍼灸柔整専門学校）で培われたノウハウに基づく教育システムで着実に国家試験合格を目指します。学校附属の施術所の他にクリニックも併設されていて、卒後教育システムも充実しています。大宮駅西口から徒歩５分ですから通学も便利です（地図）。

 当校は80余年の伝統ある呉竹学園のネットワークを生かした就業支援や生涯学習の場の提供を積極的に行っています。あなたも呉竹学園の一員となって、新しい時代を担う医療人を目指しませんか。

 

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