2014年06月10日
古い話になりますが前政権下で行われた「事業仕分け」で、2009年11月13日に担当大臣がスパーコンピュータ「京」の開発予算に対して「一番でなければダメですか、二番ではいけないのですか」という、その後、流行語大賞の候補になるほどの発言をして予算の減額を決定しました。後に、これに対し利根川進氏は「“世界一である必要はない”と語った人がいるが、一位を目指さなければ二位、三位にもなれない」と発言し、同じくノーベル賞受賞者である鈴木章北海道大学名誉教授も「研究は一番でないといけない。“二位ではどうか”などというのは愚問。このようなことを言う人は、科学や技術を全く知らない人だ」と述べています。科学の発展を考えれば一番を目指した者だけが、たとえ一番になれなくても比較的満足できる成果を得られるのであって、最初から二番を目指した者には満足な成果を得ることなどとうていできません。
翻って医療現場を考えてみますと、自分の健康を委ねなければならない患者さんは、最も優れた医療者と信じるからこそ、安心して自分の体を委ねることができるので、最初から二番目の技術や知識しか持っていないと分かっている医療者には、断じて自分を委ねることなどできません。そして、患者さんは一番を目指している人を選んで受診すればよいので、それ以外の人は最初から患者さんに選ばれることがないのです。このことは、自分の立場に置き換えてみれば明白なことです。医療の現場に立つ人や医療を目指す人は最初から、この患者さんの希望に応えなければならない義務を負っているといえます。医療の現場で安全、安心を確保した上で、最良の治療効果を得ることは、並大抵の努力では実現できません。それぞれのジャンルで一番を目指し最先端の医学知識を修得し、常に、最高の医療技術の提供ができる訓練を積んでおく必要があります。
医学の世界は日進月歩で日々様々な知見が発見されています。その中には、新しい治療法に関する知識や技術ばかりでなく、生命に関わる事故の情報やそれを回避する知見も含まれています。医学が「人の命を守る」ことを目的とするならば、これらを知らずに治療に当たることは、患者さんの生命を脅かすことにもなり患者さんへの裏切りです。この情報は医療現場にいる者として常に身につけていなければならないもので、安全、安心を確保する観点から不可欠なものです。このように、医療の世界に身を置くものは、どんなに辛くても一番でなければならないし、少なくとも一番を目指した努力を続けることが患者さんに対する責務なのです。
(文:呉竹医療専門学校 校長 細野 昇)
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