2012年10月30日
平成24年10月28日(日)13時より、呉竹医療専門学校10階において、本年度最終回(4回目)となる公開講座を開催しました。本講座は、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師を対象としています。来期のプログラムにつきましては、決まり次第、埼玉県鍼灸師会および埼玉県接骨師会を通じて地域の皆様にご案内いたしますので、よろしくお願いいたします。
今回の様子は以下のとおりです。
【テーマ】 『臨床の実際』
【講 師】 早川 雅成
セルテック新潟柔道整復師養成学院 講師
株式会社和穏 介護支援事業所 所長
【内 容】 保存療法をどこまで適用すべきか、施術の際に「ゼロポジション整復法」「ヒポクラテス法」「FUSCO法」といった整復法をどういう場面でどのように選択すべきかの見極め方などについて教えて頂きました。
症例として「肘関節脱臼と側方転位」「肘頭骨折」「上腕骨外科頚骨折」「肩甲骨外側塊骨折」「顎関節脱臼」等、沢山の治療現場を撮影した映像を見ることが出来ました。
また柔整師のあり方についても講義して頂き、整復法を工夫すること、どのような手法でも他の医療従事者が理解できる尺度で調査し検証することなどのお話を頂きました。「日々の臨床こそ創意工夫の現場である」「整復師よ“ほねつぎ”であれ」との言葉が印象強い、先生の熱意が伝わってくる講義でした。
【テーマ】 『鍼灸院繁栄の諸条件④』〜鍼灸と介護予防について〜
【講 師】高田 常雄
公益社団法人日本鍼灸師会 理事 (介護保険担当)
【内 容】 人口の21%以上が高齢者という超高齢化社会に変化していくこれからの日本での、介護と鍼灸師のあり方についての講義でした。
介護保険の特定疾病である脳血管疾病や慢性関節リウマチなどに鍼灸の有用性があり、病院との医療連携を取ることで鍼灸師が介護保険医療との繋がりを持つことが出来るということ。またQOL(生活の質)を著しく落とす老年症候群に対して癒す方向性の手技の需要があることや、鍼灸師が指導できる生活習慣、筋力アップトレーニングの方法などについての講義でした。
総じて鍼灸院繁栄のためにも、鍼灸師が治療と介護予防運動を行うことの重要性と、病院との医療連携の姿についての実用的なお話を頂きました。
【その他のご案内】